つらら庵日和

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つらら庵の職人 しょーちん。の日記。

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【違いが分かる!】クロッキー、スケッチ、エスキース、デッサンの違い。

 

 

おこしやす つらら庵 ♪

 

ども!和雑貨屋つらら庵の職人、しょーちん。でやんす。

 

 

突然ですが、皆さんはクロッキー、スケッチ、エスキース、デッサンの違い、分かりますか?

 

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本の解説などで、時として定義が曖昧になっている事も多いのですが、これらはそれぞれしっかりと定義が分かれています。

 

これらの定義をしっかりと覚えている事で、これから自分はどういった目的を持って絵を描こうとしているかがより良く分かるかと思います。

今回は、これら4つの定義を簡単にまとめてみたいと思います♪

 

 

1、クロッキーとは?

 

クロッキー(croquis)とは、フランス語で"写生" を意味します。

写生を英語にすると"スケッチ"です。

頭がこんがらがってきますね。

 

このように、他国では割と"物を単純に写すこと"がスケッチやクロッキーと呼ばれる事が多いのですが、我が日本では少し違います。

 

日本では、クロッキーという言葉に、速写という意味を含める事が多いです。

 

ですから、時間を掛けて綿密に描いた物ではなく、数分で対象のアウトラインのみを辿った絵を指します。

拙作で申し訳ないのですが、、、

 

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こういう絵が一般的にクロッキーと呼ばれます。

顔の細部や、ほんとはもっと繊細に広がる陰影のグラデーションも示唆する程度に留めています。

クロッキーでは、物の正確な形よりも、

動きや大まかなボリュームに重きを置いた描き方がなされます。

 

2、スケッチとは?

 

日本では絵を描く事を単純にスケッチと呼ぶ事が多いですね。

正直、本製作の絵以外をスケッチと呼んでも間違いは無いのかもしれません。

 

しかし、本来スケッチという言葉の中には、"正確に対象を写し取る"という意味が含まれています。

 

なので、極端に対象をデフォルメしたり独創的なニュアンスを加える事をしません。

 

例えば、、、

 

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こういった類の物を、一般的にスケッチと呼びます。

ヒガンバナは、私の中では青に見えたので、青い色に塗りました!」

みたいなのは、大きく個性によって対象を歪曲して見てしまっているので、スケッチとは呼びにくいです。

 

以上の事からわかるのは、個性をなるべく殺し、見たまま、ありのままの対象を写す事をスケッチと呼ぶという事です。

 

3、デッサンとは?

 

お次はデッサンです。

この言葉を聞くと、一気にハードルが上がった気がしませんか?

まるでそこにあるかの如く、写真のように描く。

 

例えば、、、

 

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こんなイメージがありませんか?

 

スケッチは、散歩のついでにするイメージで、デッサンとなると、教室に通って先生に教えてもらうイメージです。

 

でも、語源を辿ると、デッサン(dessin)は、フランス語で"素描"、もしくは"線を引く"

意外にも淡白です。

 

ここまで見ていただくとわかるように、日本が細かく定義分けしているだけで、海外ではそれぞれの言葉に明確な境界は無いんですね。

 

さすがは細かく分かる事が好きな日本!(笑)

 

でも、日本ではデッサンというと、やはりスケッチよりも描画の密度が上位で、特に遠近法や陰影を水も漏らさぬよう緻密に表す事を指します。

 

芸大生が石膏像に10時間20時間掛けるのもその為です。

 

4、エスキースとは?

 

最後はエスキースです。

聞いたことが無いかも知れませんが、デザイン系の分野の方ならおそらく知っているでしょう。

 

エスキース(esquisse)はまたまたフランス語で素描、スケッチを指します。(笑)

もはや説明するのもおかしくなりますが、少し付け加えると、語源的に"下絵" というニュアンスが含まれています。

 

この事から、特に日本では、本製作に取り掛かる前の、構想までを含めた素描を指す事が多いです。

 

例えば、、、

 

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こうしようかな?あーしようかな?

 

と、自分の中のイメージを吐き出すように小さな下絵を作る。

この行為をエスキースと呼ぶ事が多いです。

 

エスキースという言葉では、何かを見て描く事も、なにも見ずただ頭の中のイメージを描き出す事も同列に扱われます。

 

ですので、ほんとメモ書きと言ってもいいですね。

 

5、まとめ

 

 

以上の事から、描写に掛ける時間、密度から言うと、

 

クロッキー<スケッチ<デッサンの順で高いです。

 

エスキースについては、そもそも構想といっても、メモ書きのような物からデッサンに近い描き込みをする事もあるので、個人個人によりばらつきが出るためここで同列に扱う類の物では無いと思います。

 

 

いかがでしたか?(^^)

 

なんとなく呼んでいた描き方の呼称も、こうして意味をしっかり理解すると、今から自分が何を重点的に大切にして描こうとしているかが明確になってくると思います。

 

ちなみにクロッキーだから価値がない、デッサンだから素晴らしいといった事はありません。

クロッキーには対象の要点のみをを素早く描き留める力が身につきますし、デッサンは細部へと肉薄する集中力、観察力がつきます。

 

それぞれの描法を楽しんでくださいね♪

 

YouTubeにて、3分クロッキーの画材別の表現の違いをまとめてみました!

クロッキーに興味を持たれた方は覗いてみてください!

 

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コチラから→https://youtu.be/wfucLcqUSHY

 

 

それでは本日はこの辺りで!

今日も一日ありがとうございました〜☆

 

 

 

また、おこしやす  つらら庵 ♪

 

■ひとことコラム■

しっかし、日本人って神経質やんね。

一人称でもさ、細かすぎやん!

私、あたい、わて、わちき、朕、拙者、手前、麿、小生、自分、、、あと何がある??(笑)