女性の品格?
おこしやす つらら庵 ♪
ども、和雑貨屋つらら庵の職人、しょーちん。です。
"女性の品格"という本がひと昔前に話題になりましたよね。
‥ま、全く読んでないし内容すら知らないのでタイトルだけで引用するのも何なのですが。。
しょーちん。は仕事柄や最近お付き合い(男女の交際ではなくね(笑))する人のタイプの変化?から、女性の方とお話しする事が多いです。しかも皆んなバリバリ仕事する系。
ほんでね、いろんな方とコミュニケーションする中で、"上品"の正体ってなんなんやろな〜とよく考えさせられるねん。
僕が生涯で上品を初めて感じたのは小学3年生の時。
奈良のじいちゃんばあちゃんの所に京都から向かう電車の中です。
1人で田舎へ向かう心細い道中、隣に座った、つばの広いヘプバーンの様なハットにグラサンの50〜60くらいの女性。手には別珍の手袋。(べっちんて!スウェード言え!)
幼い相席のしょーちん。にこう言うのです。
「貴方、どこ行き?」
まず、小3ににあなた言う?
そこで面食らってるんやけど、なんやかんやしどろもどろ説明するしょーちん。を横目に、
「おひとついかが?」
別珍の手袋の中指と親指とに律儀に挟まれ、しょーちんの胸元辺りに差し出されたるはチェルシーバター味。
チェルシーなんて、言うても庶民のお菓子なんやけどね、その時ほんまに上品の塊を貰った気がしたねん。
旅先だしね、シチュエーションと幼心もあるんやろけど、未だに覚えてる事です。
この経験がしょーちん。の"上品感"を図るバロメーターになってた訳やけど、それが最近おかしくなってきてね。
要するに、"上品"ってつばの広いハットと別珍の手袋だけで支えられてるもんなんかと。
違う気がするんですよね。
この間会った女性は、美容系のビジネスを立ち上げ、今や世界も視野に入れて活動するバリバリのキャリアウーマン。
確かに、表へちょこっと出るにもなんか小綺麗で、あまり汚い言葉も使わない方なんやけど、とてもサバサバしてると言うか、「面倒くさいじゃん!そんなの。」とか普通に言う人。
その時も一通り話終わった後、「しょーちん。くん、これ食べる?」
宝石やら自社のコスメ用品が入ったバッグから取り出されたのは、いわゆるシャリシャリ袋に一つ一つ入った食べさしのパン。
どれも一口かじった跡が。(笑)
「この人ね、種類を沢山買って一口づつ食べるのよ。変でしょ?」
隣に居合わせた仕事仲間の女性が補足する。
「あ、あったあった!これなら大丈夫だよ。」
とバッグからまたシャリシャリ袋入りのイチジクパン。かじった跡は無い。
しょーちん。イチジクパンだいすきねん。
そしたらね、その女性おもむろに紙皿を持ってきて、一つのイチジクパンを、その場に居合わせた4人に、手でちぎってポンポン紙皿に乗せて、「どうぞ。」って。
‥どうなんやろ。
しょーちん。ね、変な話、こういった事もサラッと出来てしまう事にこそ上品をこの上なく感じる。
もちろん、その方はバリバリの接客業。
セレブ相手も多いやろし、本式のもてなし方をさせたらしっかり出来はると思うねん。もちろんね。
なんやろな〜、芯がしっかりとした品位に保たれてたら、相手がどんな身分、間柄であれその上品の香りは必ず残るというか。。
だってね、逆に言うともんのすごい古式のもてなしで、言葉遣い一つ崩さない人でも、どこかしら陰気臭いというか、言ってしまえば"下品"に感じ取ってしまう事もあるやん?
とすると、上品の本体って、女性男性に限らず、言葉遣いでもつばの広いハットでも別珍の手袋でもなく、その人の持つ空気感なんやなと思うわけです。その人の行為で左右されるというものでもなく。
太宰治の「斜陽」でも、スープを人さじづつ上品に口元へ運ぶ華族の母が、そのあと草むらではばかりする場面がある。それでも母の上品は行為で汚されなかった。
空気感に品がある人は不思議と下ネタを言おうが、少々下品とも思える行為をしてもなんとも思わない。
むしろ、そういうサバサバした行為も普通にできるという所にこそ個人の品格はいよいよ露わになるのかなと。
まだまだ青いしょーちん。はね、こういう面白い品格のある女性に囲まれて日々勉強しておるのだ。(笑)
上品は身につけるものにあらんや。
身に染み込んでいるものなのや。
それでは本日はこのあたりで。
今日も一日ありがとうございました〜☆
また、おこしやす つらら庵 ♪
■ひとことコラム■
男でもあるよね。下ネタ言ってもなーんか気持ち悪く思わない人。生まれ持った物もあるんやろけど、そういう人は特よね。(笑)