帆布などホツレやすい布端(縫い代)の処理。 低予算でできるホツレ防止の方法♪
おこしやす つらら庵 ♪
まいどっ、和雑貨職人のしょーちん。です。
突然ですが、色々なハンドメイド雑貨を作っているつらら庵で、一番良く使う材料が帆布です。
船のマストに使われるように、糸目が粗く、耐久性に優れている事からよくバッグや服飾小物に使用されています。
しょーちん。も帆布の手触りと、しっかり感が好きなのでよく使っています。
これはつらら庵では定番となった千鳥柄のがま口ですが、一点一点絵を手描きしていますので、帆布の様なしっかりした布でないとなかなか描くのが難しいんですよね。
でも、帆布にも実は弱点が有ります。
これは本体を中表に縫い合わせた所ですが、注目して頂きたいのは縫い代です。
分かりますか?
糸目が端からホツレかかってています。
帆布に限らずなのですが、基本糸目が粗いものほど端からほつれやすくなっています。
このまま処理せずに完成させてしまうと、使っている内に徐々に端からホツレ始めて、最悪の場合ミシン目を境に本体が裂けてしまう事にもなりかねません。
そうならないために、布端は何らかのホツレ止め処理をしておきたいのです。
一般的によく取られるの方法が絶ち目をかがる事です。
しかし、この方法の難点はごわつく事です。
ただでさえ分厚い帆布の縫い代をかがってしまうと、小物の場合縫い代同士が中で重なり合い、それが表にも響いて綺麗な形を崩してしまう事が有るのです。
糸で処理しただけでも結構な厚みになってしまうんですよね(~_~;)
そこで今回は、ミシンを使わずに簡単に、しかも低予算でホツレ止めをする方法をご紹介しようと思います♪
(2019.12.19追記)
YouTubeにて、本記事と同じ方法でほつれ止めをする動画をアップしております!
良ければご覧ください♪
コチラから→https://youtu.be/XAW7HmloD44
①準備するもの
まず準備する物です。
とても簡単。
水性の木工用ボンド、水、筆。
この三つです。
ボンドは必ず水性の物を使ってください。
そして、この方法で作った物は洗濯不可です。
これは覚えていてください。
②ボンドを水に溶かす
簡単に言ってしまえば、布端の糸目をボンドで固めてしまい、糸目がグズグズと動いてホツレてしまう事を防ぐのですが、そのままボンドを塗ってはいけません。
そのまま塗ってしまうとカチカチになり過ぎ、中でゴロゴロしてしいます。
なので、予め水でボンドを薄めておくのです。
薄める事によって適度な柔軟性を保ったままホツレ止め処理をすることが出来ます。
まず、容器に適量のボンドと水を入れます。
ボンドと水の割合は1:3くらいです。
水の中に直接ボンドを溶かし込むとダマになりやすいので、ボンドの方に水を加減しながら徐々に溶かし込みます。
ボンドと水の割合に神経質になる必要はないです。
ボンド水を含ませた筆を持ち上げてみて、ポタポタとしたたるようでは薄すぎで、逆にねちゃねちゃとし過ぎるのも良くありません。
要するに、、、目分量です(笑)
不安なら余ったハギレなどで吸い込み具合を試してみるのが失敗が無く良いですよ。
③縫い代にボンド水を筆で塗る
ボンド水ができたら、平筆に含ませて縫い代に塗っていきます。
表面をなでるだけでなく、少し布目に浸透するように。
しみ込ませ過ぎは表にシミを作る原因になりますので注意しながら。。
塗る時にもポイントがあります。
赤線で示したように、ミシンの縫い目から2~3mmの範囲は極力ボンド水を塗らないようにします。
何故かと言うと、ミシン目の際まで塗ってしまうと縫い代に遊びがなくなりゴワゴワになり過ぎますし、おもてにボンドが染み出してしまうと見栄えが悪くなるからです。
布端から3~4mmボンドで固めるだけでもホツレは防げますので、縫い代全体を塗る必要は無いのです。
④よく乾かしたら完成!
塗れたら、乾くまで自然乾燥させれば完成です!
このように、適度な柔軟性を保ちつつ、ホツレを食い止める事が出来ました!
これで経年によるホツレを最大限防ぐことが出来ます。
今までの作品制作にひと手間加える事によって、大事な作品を永く美しく使う事が出来ますので是非試してみて下さい。
但し、ボンドの質には様々な成分が含まれていますし、製品によってもバラツキが有ります。
シミ、脱色などの不具合が起こらないか、事前に同じ布のハギレなどで実験してみる事をお勧めします。
あと、ボンドは多少酢酸系の匂いがします。
使っている内に落ちつきますが、気になる方は裁縫専用のホツレ止め液を使ってください。
それでは、今回は低価格で布のホツレ止めをする方法でした。
長い記事をご覧くださりありがとう御座います(^^)/
また、おこしやす つらら庵 ♪