日本画 胡粉(ごふん)の作り方。 ~お料理感覚で作るシンプルな方法~
おこしやす つらら庵 ♪
この間は日本画の要、これが無ければ始まらないという膠の溶き方をご紹介しました(^^)
今回ご紹介するのも、日本画ではとても大事なもので、これを覚えてから日本画の道が始まると言われる程肝心な画材です。
じゃん!
引用:https://www.gazaihanbai.jp/upload/save_image/006000/gohun-002.jpg
胡粉(ごふん)です。
牡蠣やハマグリの殻を粉砕して風化させ、精製しフレーク状にしたものなのですが、
日本画では単純に”白色”として使われるほか、下地作りにも使われる応用範囲の広い絵の具です。
近年はマニキュアとなって、若い古風女子(どんな言葉やねん(笑))にも注目を浴びました。(#^^#)
引用:http://pds.exblog.jp/pds/1/201202/12/63/d0194563_1546515.jpg
膠の加減でマットな感じに仕上がったり、艶っぽくなったりする質感が再現され、なかなかコスメと相性がよく、良いアイデアだったと思います。
ご興味がある方は”胡粉ネイル”で調べてみて下さい。
色んな日本っぽい色が揃っていて見ているだけで楽しいですよ♪
…さてさて、話を戻しましょう。
前回骨描きを済ませたしょーちん。の桜。
この絵の下地用に胡粉作りをしてみたいと思います。
先ほども少し関連してお話しましたが、日本画では単純に白色として使われるほか、
下地剤としても使われます。
日本画と言えば、何十回、何百回と色を繊細に重ねていく絵画。
上に重ねられてゆく絵の具たちを確実に画面に定着させるために胡粉を下地に塗っておくのです。
まぁ、簡単に言えば、ツルツルした和紙に胡粉を塗ってガサガサした粗い絵肌にし、これから塗る絵の具の粒子が引っかかりやすくしておくのです。
論より証拠。
早速見てもらいましょ~(^^)
①道具の準備
道具を準備します。
まずは、この間作り方を説明した膠。
これは絵の具の接着剤みたいなものです。
これが肝心の胡粉。
ところで、この胡粉には等級というものがあります。
目の粗い下地用の物から上質でキメの細かい”飛切(とびきり)”と言われる高級品まで。
「じゃあもちろん上質な飛切で!絵の上達に金に糸目は付けないぜ!!」
と言うあなた、そういう単純な物でもないんです(;^_^A
キメが細かい上質の物は、大変艶やかで美しい絵肌を持つ反面、重ね塗りしすぎるとひび割れ易いというデメリットがあります。
要するに適材適所というやつです。
”下地には目の粗い胡粉を持ってきて、絵の最終仕上げに上質な胡粉を掛ける”
これを覚えていてください。
実際の胡粉の種類の説明、使い分けは後日改めて項目を設けようと思います。
取り敢えず今日は作り方ね♪
これはオーガニックな化粧品作りとかをやった事のある人はもしかしてお家にあるかもしれません。
乳鉢と乳棒です。
専用の物がこれといってある訳でもないのですが、日本画用として新たに購入した方が無難ですね。
お茶碗より少し大きいくらいの物が使いやすくておススメです。
これでフレーク状の胡粉を細かく細かくします。
では作ってみましょう!
②胡粉を乳鉢で摺る
まず、乳鉢に胡粉を袋から適量出します。
こ量は使用目的や絵の画面の大きさによって変えなければならないので一定しませんが、この後こねて団子状にしたときに、ビー玉ひとつ分くらいになるぐらいの量でしょうか…。。
って言ってもピンと来ませんよね(笑)
日本画は感覚で覚えないといけない所が多いので、数をこなして徐々に体で覚えて下さい!←なげやり(笑)
では乳棒で摺っていきます。
握る手は、棒全体をしっかりと全ての指で包むようにする。
力をいれて摺るのでズレないように。
このように力を入れつつ、中心から外側に渦を描く様に摺ります。
お料理をする人ならゴマを摺った事ありますよね?
あの感じです。日本画は本当に、お料理する時の目分量のセンスが非常に要求される絵画です。
なので、女性向きといってもいいですね。
でも、する時は丁寧かつ力強く!!ここは男の部分!(笑)
ゴリゴリとベビーパウダー状になるまで続ける。
手が痛くなります(~_~;)
10分くらい続けていると、乳鉢の側面に粉がへばりつくようになってきます。
こうなったら細かくなってきた証拠。
どこで摺るのを止めるかは非常に難しいのですが、こうして指で触ってみて、少しでもつぶ感があったり、チリチリした感触があれば摺りが足りません。
出直し!(笑)
ベビーパウダー状になれば摺りの工程は完了。
使い古した筆などでへばりついた粉を中心に集めます。
この摺りの作業が後の絵肌の滑らかさに響いてきますので、念入りかつ丁寧に行ってください。
あと、粉が舞うので汚れてもいい場所でやってね。(笑)
③膠を入れ、こねる
摺りあがった粉を乳鉢から絵皿に移します。少し大きめの皿が作業しやすくておススメ。
そして、粉の山の頂上は指で少しくぼませておきます。
富士山みたいに見えへん??(^^)
ここで登場するのが前回作った膠。
冷蔵庫で保管して有りますので冷えて固まり、出したところでは煮凝りの様にプルプルしています。
これを液状に戻すために、お湯で湯煎しておきます。
先ほどの胡粉の山のくぼみに膠を少し入れる。
ここで重要なのは、少しづつ様子を見ながら一滴、一滴慎重に入れると言う事です。
一滴加えてはコネ、一滴加えてはコネを繰り返します。
粉全体に膠が行きわたる様に…
すると、次第にまとまり、団子状になってきます。
ここまでくると、膠の加え方はより慎重にしなければなりません。
目指す団子の硬さは ”みみたぶ”
これもお料理ですね。すいとんを作るような感じです。
団子に近いこの状態になれば膠も匙で直接加えるのではなく、指の先に少し付けた膠を団子に移してコネ、艶のある状態に近づけます。
ボソボソした感じでもなく、ベタベタと指にくっつく感じでもないくらいがベスト。
ここまで来たらコネの作業は終了です。
④胡粉を百叩きする
「市中引き回しの上百叩きと処す!」
何やら時代劇に出てきそうな言葉ですが、これから胡粉をたたいてより一層膠と胡粉を馴染ませてゆきます。
よく日本画の技法書などで紹介されている方法は、「団子にした胡粉を勢いよく絵皿にぶつける」
という方法なのですが、しょーちん。はこの方法に少~し疑問を持っています。
なぜなら、皿に胡粉を何度も何度も投げてぶつけていると空気に触れるので団子の表面が乾燥し、カサカサになります。
なのであまりしょーちん。は好みません。
そこで、狩野派で継承されているもう一つの方法を取ります。
画像にあるように、”乳棒で団子を叩く” と言う方法です。
これだと団子は空気に触れにくいので艶やかな状態を維持できます。
画像では写真を撮るしょーちん。の手が塞がっているので皿の上で叩いているような状態になっていますが、実際は利き手ではない方の手のひらに団子を載せ、棒で叩く様にして下さい。
皿の上で叩くと割れてしまいます(;´∀`)
パイ生地を作る様に折りたたんでは叩きを繰り返します。
するとどうでしょう。
このようにほんのりと艶が出てきます。
ここまで来たら百叩き終了。日ごろのストレスが少しは発散出来た事でしょう。。(笑)
⑤胡粉をひも状にしてアク抜き
次は両手で胡粉団子を擦り合わすようにしてひもを作ります。
この時ブチブチとひもが切れるようなら先ほどの膠とのコネの作業が足りていない証拠です。
綺麗なひも状になったら、蛇のとぐろの様に皿の中心に渦を作っておきます。
お湯を用意します。
温度は、 ”指をやっと入れて置けるくらいの熱さ” 、要するにかなり熱いが我慢できなくはない温度です。(笑)
個人差があるかもですが、一つ言えるのは、沸騰間近のお湯は温度が高すぎると言う事です。
やけどに気を付けなはれや。。( 一一)
先ほどのとぐろ胡粉になみなみと注ぎます。
胡粉全体が浸かった状態で1分放置します。
この作業の時にお湯が白く濁るようなら膠との練りが足りない証拠。
もう一度摺りの作業から出直してください。
…もう一度やる気力が有ればね。。(笑)
⑥胡粉を溶く
1分経ったらお湯を捨てます。
この時に膠を一滴加える方法も有りますが、作風によって方法はまちまちです。
しょーちん。はこの胡粉は下地に使うので、一滴だけ加えました。
最初は指で優しく溶きます。
ぬるま湯を少しずつ加える。
徐々に力も加えて。
中指の上に人差し指を添えると力が入ります。
この溶き方は日本画絵の具を溶く時全般に使えます。
トロリとした胡粉液が出来れば完成!
余り薄め過ぎてはダメですよ!
⑦ごみを取ったら完成。どやさっ!
コネコネしたり叩いたり。
大分手で弄んできた胡粉ちゃんには恐らく小さなゴミやほこりが入っている事でしょう。
そのまま絵に使って固まってしまうと絵肌がボコボコして汚くなります。
この段階で細い筆などを使い、丁寧にゴミを取り除いておきましょう。
全て取り除いたら…
純白に輝く白い絵の具の完成!!(^^)
ど~ですか?日本画では白一色作るのにもこれだけ労力が掛かります。
それでも日本画を描く理由??
引用:http://i1.ytimg.com/vi/lvB35mvYCDI/maxresdefault.jpg
それは、何にも代えがたい日本画特有の美しさ、日本画でしか出せない美があるからです。
この娘の顔も今回作った胡粉で描かれています。
光を吸収するようなマットな質感で有りながら、艶もある。
これは油絵には無い味です。
手間暇を犠牲にしてまでも表現したい物がある。
一見面倒に見える日本画が現代まで脈々と受け継がれてきているのは、偏にこの日本画特有の美しさが人を魅了するからです。
出来上がった絵の具にはホコリが入らないようにラップを掛けておきましょう。
ここまで手塩にかけて胡粉を育てたのです。
我が子の様な愛着があなたにも既に湧いているはず。。(笑)
今日も長い記事をお読み下さりありがとう御座いました。
この記事が日本画を少しでも知りたい方の一助になれば嬉しいです(^^)
次回はいよいよ塗っていますよ!(^^)
それでは今日も一日ありがとうございました~☆
また、おこしやす つらら庵 ♪
つらら庵YouTubeでも胡粉の作り方を動画で分かりやすくまとめています!
良ければ併せてご覧ください♪
コチラ→https://youtu.be/_DGJPAPtTJc
〇何となく水墨DEアニメ〇
…なんやっけこのアニメ。
人気やと言うから描いてみたけど忘れた。。
まぁ、恐らく魔法もののアニメです。(笑)
愛楊葉児(あいようように)
おこしやす つらら庵 ♪
いつもブログを書くのが遅くなってしまいます。
ほんまになんやかんやとしてたらいつもこうなってしまう。。(;'∀')
今日は日本画の記事を書こうと思っていたのですが、時間が遅くなったので、
代わりにしょーちん。の好きな言葉をご紹介しますね。
”愛楊葉児 (あいようように)”
聞いたこと無いと思います(笑)
仏教用語なのですが、とてもマイナーな四文字熟語です。
意味は、
”子供が黄色に色づいた柳の葉を黄金だと思い込み大切にする事。転じて、浅い知識のまま真理を追究しない事を戒める語”
と有ります。
でも、しょーちん。は、広義の意味とは全く違う愛着をこの四文字に抱いてます。
まず、
子供が黄色の柳の葉を宝物だと思い大事にしているさまがかわいい。
絵が浮かんできます。
よく、周りの子供でもありますよね?
大人が見ても何の魅力があるのか分からない物を大事にしたがる。
しょーちん。も小さい頃、ビールビンとかに付いている王冠を集めていたことがありました。
お隣の焼肉屋さんに王冠を貰いに行って、茶色の紙袋いっぱいに王冠を貰った時の嬉しさは未だに忘れていません。
なぜあの時そんなに王冠が好きだったのか分かりませんが、その時は間違いなくしょーちん。にとっては世界で一番の宝物だったのです。
今、仕事が大成功し、自分のお金でマイホームを建てれたときの感動がこの王冠を紙袋一杯に貰った時の嬉しさを凌駕するとは限らない。
人生の面白い所だと思います。
愛楊葉児で良いのです。
世間的に価値があるかどうかなんて関係ない。
自分にとってとても大切な物であればその柳の葉は黄金です。
これからいろんな柳の葉をしょーちん。の世界で集めたいと思います。。
また、おこしやす つらら庵 ♪
青天の霹靂。
おこしやす つらら庵 ♪
今日はほんまにびっくりした。
青天の霹靂とはこの事。
人間、起こるはずがないと一途に思いこんでる事が実際に起こると頭が真っ白になんねんな。
手が震えて手が震えて。。
はは。
また皆さんには分からない事でクダクダと書いてしまってますね。
でも、今日のこの一件でしょーちん。の不安や苦しみは半分…いや、それ以上に心が軽くなりました。
かといって、これから先の不安が無いと言えば嘘になるけど…。
でもええねん。取り敢えず助かった。。
四天王寺さんにお参りしたのがやっぱり良かったのかな??
(この間は逆の事言うてたけど(笑))
正直ここ半月は心労でノイローゼになるかと思いました。
ほんまによかった。
それにしても今日は色々な事があって、それはそれで疲れました(;^_^A
ゆっくりしてこれからに備えよう。
…自分にできる事を瞬間瞬間にこなしていくしかない。
皆さん、いつも励ましてくれてありがと~ネ☆
皆様にも幸せが訪れますように・・・。
また、おこしやす つらら庵 ♪
〇鳥獣戯画図鑑〇
”自分をいたわるように相手にも…”
日本画用膠(三千本)の正しい作り方。
おこしやす つらら庵 ♪
久々に日本画の道具に触れました(^^)
こんな事ではダメですね(;^_^A
小さい絵でも良いから少しづつ描こうと思っているのですが、なかなか時間が取れなくて…。
でも、涼しくなって制作意欲の増す芸術の秋♪
これから頑張って日本画制作記事を書いて行こうと思います!
前回までの日本画の記事はこちら☆
↓ ↓ ↓
どひゃ~!
最新で3ヶ月近くも前やないのんさ!( ゚Д゚)
こりゃ酷い。。
月日の経つのは早いな~。
さて、前回は骨描き(こつがき)まで済ませました。
下書き的な作業は全て終わったので、いよいよここから実質的な絵を描く作業に入っていきます。
「ではではチューブから絵の具を絞り出して…」
とお思いの方、ちょいとまったぁ~~~!!!( `ー´)ノ
日本画で使う岩絵の具ってどんなのか知ってますか???
出展:http://www.nakagawa-gofun.co.jp/img/img_visual_05.jpg
綺麗でしょ!!(^^)
人工か天然かにもよりますが、岩絵の具は基本的に本物の天然石を細かく砕いた粉です。
青い色の群青系は藍銅鉱、ラピスラズリを砕いた物、緑色の緑青系は孔雀石を砕いた物です。
言ってみれば日本画は、宝石で描かれたスピリチュアル溢れる絵画なのです。
ぜいたくぅ~~!!ヾ(≧▽≦)ノ
でもでも、そのままでは只のサラサラした粉。
水で溶いても和紙にくっつきません。
絵の具には展色材、メディウムが含まれていないと紙にくっつかないのです。
難しい言葉が出ましたが、超簡単に言えばネチネチした物が顔料に含まれていないとくっつかないのです。
例を挙げると…
油絵の具→油
アクリル絵の具→アクリルエマルジョン
水彩絵の具→アラビアゴム
テンペラ絵の具→卵白
こんな感じです。
では、日本画は何が展色材になるかと言うと、、、
出展:http://yukio-kondo.com/img/theory/pic04.jpg?1449493629
膠(にかわ)です。
日本人形や能面などの色付けに利用されたり、他にも金箔貼り、工芸での接着剤にも使われる日本の物作りには欠かせない物がこの膠なのです。
現代では一部の伝統的な物作りにしか使用されていないようですが、日本画ではいまだに膠を使うのが基本になっています。
牛の皮を煮詰めてドロドロにし、固めた物が膠なのですが、皮の種類、形状などで種類分けされているので、写真の様に沢山種類が有ります。
今回は写真で真ん中あたりに写っている細長い棒の様な形状の三千本膠(さんぜんぼんにかわ)の溶き方を実践してみましょう!(^^)
日本画では一番ポピュラーな物です。
①膠の用意
膠を一本用意します。
これからこの膠を湯煎して水に溶かしていきます。
良く言われる水と膠の配分は、水200ccに対して三千本膠2本。
三千本膠1本が大体10gなので、
100ccに10g
と覚えておけば問題ないでしょう。
ただし、これはあくまでも基本的な溶き方なので、作風や季節によって配分は変えなければなりません。
これは結構繊細かつ難しい内容なので、膠の濃度についてはまた改めて記事にしたいと思います。
ここで取り敢えず言いたいことは、
10号以下の大きくない絵を描く場合は、あまり大量の膠を作っても使いきれないと言う事。
なので、本に書いてある通りの溶き方はしなくてもいいです。
ましてや、膠の保存期間は長くても冷蔵庫で3~5日間。
初心者や、あまりハイペースで絵を描かない方はまず少量作ってみてください。
今回は三千本膠を半分に折って5gとし、50ccの水に溶いていきます。
半分に折った所。
ご覧の様に、膠の角などはとても鋭利な上固いです。
そのまま手で折るとケガをしますので、折る場合はペンチで切断するかタオルでくるんで手で折る様にしてください。
この後水に溶かすので、画像の様に2~3㎝幅に折っておくと水が良く浸みて溶けるのが早いですよ。
容器は良く洗ったジャムの空き瓶などが膠の色もよく見えておススメ!!
②膠をふやかす
膠5gに対して50ccの水を入れました。
膠はとても固いので、この状態で湯煎に掛けてもなかなか溶けません。
なので、このまま冷蔵庫で2~3間寝かせてふやかします。
面倒ですが、描く少し前に用意をしておく癖を付けておきましょう。
”日本画家の朝は早い”(笑)
2~3時間付け置いた膠。
周りが柔らかくなっているのが確認できます。
あまり浸ける時間が長くなると粘着力が落ちるので長くても5時間以内が良いです。
③膠を湯煎で溶かす
膠は必ず湯煎で溶かしましょう。
直火はもっての他です。
湯煎の場合もあまりボコボコと沸騰させてはいけません。
なので、火力の弱い電熱器を使います。
膠は熱に弱く、高温で熱すると組織が破壊されて粘着力が落ちてしまうのです。
匙で膠を動かしながら、飴を溶かすように丁寧にゆっくり溶かしましょう。
ど~ですか?
めんどくさいでしょう??
しかも、まだ絵を描くための絵の具さえ作れていないと言う事実に愕然としながら、これからの長い制作時間の事などを頭に描き落ち込んで下さいネ☆(笑)(笑)
膠のかけらやダマが完全に無くなってトロリとしたら出来上がり!
これで君も日本画描きの招待状はGETだ!!(笑)
剣道で言えば、竹刀と防具を揃えた所かな。
いや、まてよ?入門の挨拶に来た所かな?(笑)
このとろみと色を体で覚えてゆくのが日本画。
慣れてくると天気や季節も考慮して、秤で計量する事無く濃度を決めれるようになります。
でも、しょーちん。もまだ駆け出しなのでちゃんと分量を秤で計ってますよ。
④膠を濾す(こす)
教則本などでは省かれている事も有るこの作業。
まぁ確かに近年では膠の制作工程での精度が上がり、昔ほど不純物も多くないのでいらんっちゃいらんのかもしれませんが、より質のよい膠を作るために是非やっておきましょう!
皿と茶こしを用意します。
茶こしは100均で売っているものでOK。
茶こしにティッシュを1枚敷き、先ほど作った膠を濾します。
膠はトロミがあるので一度で濾せる速度が遅いです。
いきなりタップリ注ぐと溢れるのでゆっくり。
きたきた!(^^)
精製された膠です。
品質保証!!(笑)
濾すのは一度で良いですよ。
これを元の容器に再び移せば…
⑤完成!どやさっ!
ホコリが入らないようにフタをして置き、使う時だけ匙ですくって使います。
絵の制作が終わり、明日へ持ち越す時はフタをしたまま冷蔵庫で保管。
固形の膠には防腐剤が入っていません。なので、夏場や高温の場所では必ず冷蔵庫に入れておきましょう。
いかがでしたか?
まだ絵を描く筆を持つ前の段階なのに疲れていませんか??( ´∀` )
日本画は昔からほとんど姿を変えずに連綿とこうした方法で描かれてきました。
面倒くさいと思う事も有りますが、考えて見るとこうした静かに丁寧に物事を進めていかなければならないからこそ、素晴らしい落ち着きのある優しい日本画が生まれるのではないでしょうか??
日本人は西洋人の様に作業を簡略化する事はなかった。
西洋のチューブ絵の具の最初の形はなんと豚のタマタマの袋に顔料を詰めたもので、それを西洋人は持ち運んでいたんですよ(笑)
ゆっくりと行きましょう。
日本人らしく。。( ˘ω˘)
次回はいよいよ絵の具作り編です!
えっ!?まだ描かないのって!?
そろそろ自覚してください。
あなたは日本画を描こうとしているんですよ??(笑)
ゆっくりと行きましょうゆっくりと。。
長い記事を読んで下さりありがとうございました!
最後に大切な事をまとめましたので今までの説明で所々を忘れちゃった人はこれだけでも覚えて下さい。
今日も一日ありがとうございました~☆
・これだけは覚えてって!
・膠の基本分量は 膠10g:水100cc
・膠の保存は冷蔵庫で長くても5日まで。
・溶かす時には絶対に沸騰させない。
また、おこしやす つらら庵 ♪
〇今日の水墨DEアニメ〇
「ドラえもん」
9月3日はドラえもんの誕生日♪ドラちゃんおめでとー♪ヾ(≧▽≦)ノ
収穫祭♪
おこしやす つらら庵 ♪
毎年田舎のつらら庵のある地では決まってこの時期にとあるイベントがあります。
稲刈りです(^^)
親戚のおじさんの家は農業をしているので、しょーちん。も毎年手伝いに行くのです。
例年通り稲刈りのお呼び出しが…
しかし、しょーちん。はほんとに最近疲れているのです。
お手伝いしたいのは山々なのですが、今回は勘弁してもらい、家でゆっくりしようかなぁと思っていると…
庵主様(仮)に大目玉を食らってしまいました(笑)
最近は庵主様本人があまりにやる気が無く寝てばっかりなので、しょーちん。が祓魂(ばっこん)して庵主仮人形に性根を入れなくとも勝手に庵主様の代わりとなって喋る様になったのです。( 一一)
庵主様(仮)が言うには、
「お主もその親戚のおじさんが精魂込めて作った米を食べているのであろう。こんな時に手を貸さないとは何事にゃ!!!」
との事。
…フム。
確かにそうやな。
なかなかええことを言うぞ、庵主様(仮)よ。。
と、言う事で朝の9時につらら庵を出発し、ここより更に田舎の親戚が持つ田んぼへ向かったので有りました。
着いて辺りを見回すと、当たり前ですが今年も大豊作!!(*'▽')
庵主様(仮)もこのご様子。
ふふ。きっとなんやかんや言うてご自分も手伝う気でいらっしゃるから、これからの段取りを考えてはんねやろな~( ˘ω˘)
やっぱり寝てばっかりの本家庵主様とは違うわ!(^^)
一通り田んぼをご覧になってしょーちん。の元に戻ってきました!
!!!!
(;・∀・)←しょーちん。
そして庵主様(仮)はそそくさとしょーちん。のリュックに入ってスヤスヤとお眠りになりました。
そーですか…。
やっぱり庵主の化身は庵主なんやね。性格も…。( ̄д ̄)
と、言うわけでぐうたら案主様(仮)は放って置き、しょーちん。と親戚家族3人で稲刈りミッションを開始する事に。
しょーちん。の前半戦の仕事はと言うと…
親戚の子守りです(^^)
これは小石を並べてお料理をしているんだそうです。
稲刈りミッションを達成すべく、一足先に出陣したお父ちゃんを見送る子供。
この子は両親が離れてても全然寂しがらないし、キャッキャ言うてめちゃくちゃ元気!
ほんとに元気を貰えますよ(^^)
実際稲刈りをする様子も見せてあげます。
幼い頃のこう言う経験って、大事だと思うんですよ。。
こうやって実際に見せながら、
「いつも〇〇ちゃんご飯食べてるやろ?これがお米なんやで~。
じいちゃんが一生懸命に育てたお米を〇〇ちゃんは食べてるんやで。嬉しいなぁ」
等と説明してみたり。
なんせ当人はまだ3歳。
「ふ~ん。」
と言って聞いてましたけど、こういう経験もしておくと豊かな情操の発達に良いんやろね。
こっちはコンバインやら手鎌やら危ないもんが至る所にある田んぼで目が離せず大変やけど。(笑)
前半戦は難なく刈れました。
機械作業なのでしょーちん。が子守り以外にすることといったら、機械が取り残した稲穂を鎌で刈る事と、穫れた米を乾燥機に入れるために家まで降ろしに付いていくことくらいです。
便利な世の中ですね。
昔は全部手作業やった事を思うとゾッとします(;^_^A
しかし~!
問題は後半戦なのです。
親戚の田んぼは二か所にあり、この一か所は簡単に刈る事ができるのですが、残りのもう一か所がちょい大変なんです。
理由は行ってみてから言いましょう。(笑)
コチラが問題の二か所目。
わんさか稲穂が実ってます!
「実るほど頭が下がる稲穂かな」
因みにお天気はこんなん。
今にも降り出しそうですがそれでいて降らない。
これこそ稲刈り日和ですよ!
お陰で涼しく快適に作業できました(^^)
親戚のおじさんが稲刈り機で端から綺麗に刈って行く。
滑り出しはいいですなぁ~。
予想される不安が起こることなくこのまま上手く行けばいいのだが…
ぎゃ~!!!( ゚Д゚)
やっぱり起こってしまいました…
ぬかるみ地獄問題。。。( 一一)
普通ね、稲刈りの段階では水は田んぼから完全に抜き去り、地面は乾いて固くなってるものなんです。
この田んぼもひと月前から水は抜いてありました。
でも…
ご覧の様にぐちょぐちょ。。
この田んぼは毎年こうなります。
地形の問題でこの場所だけ低くなっていて、水が溜まる様になってしまってるんですね。
これじゃ稲刈り機は入れないんです。
キャタピラがぬかるみにハマってどうしようもなくなるから…。
稲刈り機が前にも後ろにも行かなくなったので、親戚のおじさんは農業仲間に馬力の有りそうなトラクターを借りてきて、ぬかるみにハマった哀れな稲刈り機を牽引で救い出す事に。
これは上手く行きました。
まぁ、見るからに馬力ありそうやもんなぁ~。
さてさて、こうなると昔ながらの方法で、人力で鎌を使って稲を刈るしかないのです。。( ̄д ̄)
これがめっちゃしんどい!!(笑)
昔の人の苦労が身に沁みます。
作業途中は、周りの自然に癒されながら奮闘。
子供のころはこれで花かんむりをよく作ったけど、もう忘れたなぁ~。
たわわに実った稲の中で安住していたはずのイナゴさんたちは突然のわれわれ開拓者に居住地を奪われることに。
ごめんなぁ~。悪気はないのよ。。
皆さんこの白い花知ってますか(^^)
特徴的な葉っぱの形。
実はこの植物、しょーちん。の家の家紋としてデザインされている植物なのです。
答えはオモダカ。(^_^)
鳥獣戯画にも何気に登場している植物ですよ!
ねっ!?(笑)
とか、アホな事を考え考え、黙々と鎌をふるい稲を刈る事数時間。
無事開拓成功!!(*^^*)
ほんまにぐっちょぐちょで、長靴がぬかるみにハマって取れないのよ(^▽^;)
刈った稲を、今度は稲こき機へ投入して、モミだけの状態にします。
努力の結晶が天から降り注ぐ♪
いやぁ、食べ物のありがたさがほんまにわかるわ。
どんどん溜まっていきます(*^^*)
一年に一回の作業で、丸一年お米を買わずに済むんやからすごいなぁ。
ありがたいありがたい。
と、いうわけで無事に終了しました~♪ヾ(≧▽≦)ノ
いやぁ、つかれた!
岐路に付くと…
作業の終わりを待ってたかのようなどしゃ降り!!
よう堪えてくれた!これもしょーちん。の日ごろの行いがイイからやろ。。
…ん?何か??(笑)
今度また近い内に今回穫れたての新米をくれるみたいです(^^)
最初は疲れてて行くかどうか悩んでたけど、行って良かったと思いました。
大地の恵みに感謝です。。
それでは、なんの面白みも無いとある田舎の稲刈り記でしたが、長い文を読んで頂きありがとう御座いました!
皆さん、お米のありがたさ分かってね!!(笑)
また、おこしやす つらら庵 ♪
〇今日の水墨DEアニメ〇
「初音ミク」
大分前に描いたものですが、なんかこの子の誕生10周年祭らしいので…
9月1日。
おこしやす つらら庵 ♪
9月になりました。
夏の終わり。。
皆さんは夏がお好きなようですね。
しょーちん。は実は夏が苦手で、冬が近づくにつれて、「俺の季節だぜ!!」と思ってしまいます。(笑)
冬生まれは夏に弱いとか言われますがほんとなんかな??(ちなみにしょーちん。11月生まれ)
虫の鳴き声も近頃では変わって来てました。
セミの鳴き声が哀愁を帯びてくるのもこの時期からです。
蚊も、前より元気に血を吸おうとはしませんね。
なんか悲しい秋。
でも、考えて見れば木の実が一番豊穣になるのは秋。
錦繍の美と称えられる山の色づきが見られるのも秋です。
そして芸術の秋。
空気が澄んでいる為か、秋は物事を考えるのに良い季節だと思います。
思考もクリアになると言うか…。
涼しい微風を体に受けながら深呼吸して思考を整理したい。
8月は暑さが後押しするかの如く色々な事があって正直疲れました。
最近本当に思うんです。
その人自身の悩み、辛さ、悲しみは他人と比較できる物なのか??と。人生が一回性だとすれば(輪廻とか特殊な考え方を除いて。)比較なんてできないやんね。
その人が感じている苦しみはその人だけの物。
「世界にはあなたよりもっとつらい思いをしている人がいるんだよ。だからあなたもがんばって。」
そりゃそうなんです。
でも、しょーちん。自身はあまりこの言葉を周りの人に言いたくは有りません。
それは自分自身が自分自身を奮い立たせるために各々が思う事。。
悲しみ、苦しみもその人の持ち物だと思っています。
容易にその持ち物を引き合いに出して、試験管の様にAはBはと他人が比較するのは、その人の苦しみ、言い換えれば人生への侮辱にすら思えるのです。
そういう人がいたら、取り敢えず話を聞いていたい。
悩みへのアドバイスなんていらない。
その人を負の部分まで含めて理解する事が大事。
そう思います。
皆さんのブログを見ていると本当に様々な苦しみを抱いておられて、コメントをしたくてもできない事が多い。
「がんばって」
なんて言えますか??
何にも言えなくなることがあるんです。この世には。
言葉が大事な部分の表面を上滑りしそうな気がして怖い。
言葉の発達が人類の文明を支えて来たのですが、こういう時役に立たない事も有る。
でも、これだけは言わせてください。
いつも、嘘偽りのない真っ白な心で皆さんの記事を読み、しょーちん。なりに考えて記憶に留めています。
決して一過性の娯楽としてブログを見ていない事は信じて下さいね(^^)
皆さんもこんなアホなしょーちん。の記事を読んで下さり、コメントして下さってる事に、ほんとに感謝しています。。
さぁ…今日はどんな素敵なコメントが届くんやろ??(←圧力(笑))
うそうそ!(^_-)-☆
皆さんも季節の変わり目、お身体を大切に☆
しょーちん。も秋の涼しさを味方に、色々と頑張るゾ~(^^)/
また、おこしやす つらら庵 ♪
そういえば昨日ご紹介するのを忘れていた中国のお土産…
スケッチブック!(*'▽')
これをくれた当の友人も絵を描くのが大好きなんですが、しょーちん。も絵が好きなのを知ってくれているのです。ありがとうなぁ~!!
で、その友人が好きなアニメ、青の祓魔師の雪男君を描いてみました。
ぼかしが綺麗に出るので、しょーちん。が好きな紙質でした!
あぁ~、外に出てスケッチしたいよ~!!!(笑)
中国の風。
おこしやす つらら庵 ♪
今日はしょーちん。の大阪に住んでるお友達が里帰りの為につらら庵のある地へとやってきました。(^^)
何故里帰りをしたかと言うと…
じゃじゃ~ん♪
中国旅行のお土産を頂いたのです。
これはお菓子。
何故かハングルのお菓子が有りますが、これはしょーちん。がK-POP好きだから買ってきてくれたらしいです。(笑)
中国にも韓国のお菓子があるんやね。
このお菓子は中国とか台湾では有名なんかな??
以前にも誰からかお土産で頂いたことがあるパイナップル味の餡が入ったお菓子です。
裏を見てみよう!(*‘∀‘)
・・・・・・・・(;''∀'')
ぜ、ぜんぜんわからん。。(笑)
でも思わへん?中国の人って手紙書く時とか漢字ばっかりで大変やなぁって。
その分漢字には意味が詰まってるから短文で済むしどっちもどっちかなぁ?
ややっ!?なんやこの巻物は!
口にくわえて忍術でも使うんやろか??(^^)
じゃ~ん♪
万里の長城のミニ掛け軸!!いやぁ~ん、中国っぽいですやんかぁ~♪(^_-)-☆
しょーちん。がこういう渋い物好きやって事を知ってくれてるのです。
結構丁寧に描かれてて、小さい軸ながらも長城のスケールが出てていいなぁ。
なんか、海外行ったことのないしょーちん。にしたらこう言う品々には何か不思議な魅力を感じるんですよ。
中国にあった物かぁ、とか思いながら匂いをかいだりしてしまいました(笑)(^0_0^)
これは寝室に掛けとこかな♪
これはその友達が傾倒してる(崇めてると言うか…(笑))アーティストのリン・ジュンジエさんのポストカード。
中国では知らない人がいないスーパースターらしいですよ。(その友達が言ってることなので信用ならんけど…(;^_^A)
歌は何回も聞かせてもらったけど、なかなかハスキーで透き通った声で良かったですよ。
これもお菓子♪
どれを食べようかと思案中の庵主様(仮)
ちょっとどいて!!
今から説明すんねんから!<(`^´)>
この二つは分かりますね!
梨味と杏味。
ほんでから…
これは??橙(だいだい)って文字が入ってるから柑橘系なのかい?そうなのかい?(笑)
わからん~。
これに至っては想像すらでけへん。
こんな漢字しらねーし。(笑)
でも思いません??
海外のお菓子って、総じて甘い!(;^_^A(笑)
しょーちん。は好きなんですよ。
なんかお茶受けのお菓子と言うか、茶道に出てくるお茶菓子みたいなもんで、あんまりバクバクは食べれんかもやけど渋いお茶と合うから♪
それに、やっぱり変わったを頂いたら嬉しいんですよね(^^)
得体の知れないお菓子もあるけど、それはそれで面白い(笑)
友達の〇〇君ありがとね☆
めんどくさいと思うんですよ、旅行行って帰りにお土産をパンパンに詰めて帰途に付くのは…。(ご紹介したのはごく一部。他にもお菓子を中心に沢山頂きました)
何より心使いが嬉しい!
いつかしょーちん。も水墨画の本場、中国へ行ってみたいなぁ~( ˘ω˘)
それではこの辺りで。
今日も一日ありがとうございました~☆
また、おこしやす つらら庵 ♪