水墨画 梅の立体的な描き方。 其ノ一
おこしやす つらら庵 ♪
この間お散歩をしたときに丁度梅が咲いていて綺麗だったので、今回は
水墨での梅の描き方を公開したいと思います!!(^_-)-☆
竹、菊、蘭と共に、四君子(しくんし)として数えられ、水墨画では技巧の上達の指標となる程重要な花です。
ですが、墨一色で花の立体感を出すのは非常に難しいです。
そこで、今回は上手く花に立体感を付けるコツに焦点を当てて進めていきたいと思います♪
今回ご紹介するのは物凄く簡単な描き方ですが、和紙の便箋の最後や、絵手紙にサラリと描ければちょっとカッコよく、あなたの株も上がりまっせ~。( ´∀`)b(特にご老人に。)(笑)
では、和紙(程よくにじむもの。)、筆(お習字で使う大き目の物と小筆で良い。)、
墨と硯(摺るのが面倒な方は墨汁でも可。)を用意してレッツゴー!!
1・墨を3諧調に分ける
まず、墨をとろりとするくらい濃く摺ります。(墨汁なら出したままの状態。)
その濃い墨を筆に取り、小皿で少しづつ様子を見ながら水を足し薄めます。
そして、筆を一度筆洗などで綺麗に洗い、今度は先ほど薄めて作った墨を筆に取り水で薄めます。
これを繰り返し、3段階の濃さの墨を作ります。
このように、3段階の濃さ+、硯で摺ったままの原液(超濃墨とでも言おうか…。)
が出来ました。
これらを上手く使い、梅を描いていきますよ~。(^^)
2・花から描く
色々な描き方が有りますが、今回は大きな絵ではなく幹も画面に入れないので、
花弁から描いていきます。
なぜ、枝ではなく花弁から描くかと言うと、花は枝に沿って咲くもの。枝から描いてしまうと花の位置を後から変更するのは難しいのです。
絵の主役は花。
優先順位を考えながら描くと絵にメリハリが出ますよ!
このように、後から描き入れる枝の流れを紙の空白に意識しながら花弁を描きます。
花をこの時点で適当に描いてしまうと、枝を描く時花と枝を無理に繋げようとして、針金のようなグニャグニャした枝を描かざる負えなくなるので気を付けてください。(^^;)
ここで、花びら1枚1枚の描き方を少し見ておきましょう。
3・花びらの描き方
これは、への字を書くように一気に線を引く方法。
梅の丸みや可愛らしさが強調される描き方です。
これは、真ん中から左右に筆のストローク(運筆)を分け、花びらのひるがえりや切れ目を表現する方法。
よりリアルに描ける描き方です。作例ではこの方法を使います。
上記の描き方で花1輪を描くとこうなります。
左はひと筆で花びら1枚を描く方法、真ん中は運筆を二筆に分ける方法。
右はおまけで、光琳梅。
尾形光琳が発案した意匠で、極端に梅を簡略化しています。
水墨画ではあまり見かけない描き方ですがデザイン性は中々ですので参考までに…。
4・枝を描く
この時点で枝を描き入れます。
ポイントは、太い枝は古いのでカサカサした感じに、細い枝は若い元気のある枝なのでみずみずしく描くと言う事です。
カサカサした枝を描く時は、あらかじめティッシュなどで筆の水分量を減らしておきましょう。これを渇筆(かっぴつ)と言います。
ええ感じに筆の水分を吸い取ってますなぁ~。。(笑)
これと同時にやっておきたいのは筆の調墨。
簡単に言えば筆の中にグラデーションを作っておくのです。
淡、中、濃の順で筆に墨を含ませ整えます。
いかに少ない筆数で描くかが水墨画の奥深いところ。
筆に予めグラデーションを作っておくことで、ひと筆で立体感を出すことができます。
どうですか?ひと筆で立体感が付きました!
太いおじいちゃん枝はカサカサした質感を出すために、筆の水分は少なく、描く時も焦ることは無いですが気持ち早めに筆を動かして描いてみましょう。
まぁ、子供のころのお習字でもそうでしたが、滲む紙に描くのは慣れないうちは緊張するものですよね。。(^^;)
水墨画では、基本描き直しは出来ません。
失敗したら、面倒でも紙を変えて最初から描きましょう。
大きい枝が描けたら、花弁と大きな枝を繋ぐように若い枝を描きます。
若い枝はみずみずしいので、先ほどとは逆に筆の水分を多めにして描きます。これを潤筆(じゅんぴつ)といいます。
この時も、ただ棒を継ぐように固く描いてはいけません。
花とのバランスを考えて情緒豊かに描きましょう。(^^)
上手くここまで描けましたか??(^◇^)
因みにしょーちん。は久しぶりに古典的な水墨に取り組んだので少々色々な事を忘れています…。(・・;) まだまだひよっこじゃ…。(/・ω・)/
今回はここまで~。
続きはまた明日更新しますのでみとくれやす~!
また、おこしやす つらら庵 ♪
〇今日の水墨DEアニメ〇
「天海春香」
最近皆さんが何に興味を持ってくれてるかが分かんない。(笑)
アイマスって古いんかな??