つらら庵日和

つらら庵日和。

つらら庵の職人 しょーちん。の日記。

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日本画 下図の転写法。 ~小さい絵なら念紙いらず!簡単に転写を済ます方法~

 

おこしやす つらら庵 ♪

 

いきなりなんですが、はてな内でしょーちん。がブクマやコメントに付けるスターの数がバラバラの件。

いや、しょーちん。としてはなんとなく自分の中で付けるスターの数を決めてあるのですが、なんかパソコンの調子がおかしいのか、クリックしてもスターが付かない時が有って、何回かクリックした後にブワァーっと一気に6~7個付いてしまったり、ある時は逆に、付けたと思ってもう一度ページを開いてみると付けたと思った数より2~3個減ってたり…( 一一)

 

と、言う事で、コメントやブクマをしてくれた人には基本的に同じ数のスターを付けさせてもらってるので、たまにスターの数がまちまちだったらそれはしょーちん。の失敗なので気にせんといてくださいね。(;'∀')

 

え~と、

今日は久々に日本画の過程をご紹介します。

初夏だというのに絵が桜なのはご愛敬。

 

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前回(いつや?)下図を完成させた所で終わりました。

 

turara-an755.hatenablog.com

 

今日はこの下図を本製作の和紙に写します。

 

大きい絵の場合は念紙(ねんし)という、まぁカーボン紙のようなもので和紙に転写をしますが、10号くらいまでの割と小さい絵の場合は、今からお伝えする方法でも良いと思います。

日本画初心者の方が描く絵の大きさは大抵10号以内。

念紙も自分で作らなければならないので、本気で日本画をこれから修めようとしている方は作ってみても良いですが、しょーちん。と同じでめんどくさがり屋の方は今からお伝えする方法でやってみて下さい!

 

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まず最初に、下図を裏返します。

 

そして用意するのが…

 

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濃く柔らかい鉛筆。

 

う~ん、そうねぇ、2B以上やったらええかな。

 

しょーちん。は4Bを使っています。

ちっちゃ!!買えよ…"(-""-)"

 

あまり柔らかすぎるのも紙を汚してしまうので、ええとこ4Bまでかな。

 

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鉛筆でこのように、下図の線の裏だけに塗り込みます。

 

別に全面に塗っても良いんですが、どうせ下図をなぞる所は限られてるし、和紙の余計な所を汚さないためでもあります。

そして何より…

 

めんどくさいっっ!!!(笑)

 

この時は濃ゆいめに塗って下さいね~♪

 

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ある程度の厚みしかない紙の場合は、このように光に透かして見ると、どの程度下図の線の裏に塗れてるか分かります。

 

表の線を全てカバーするように塗れたら完了!

 

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ティッシュで軽く鉛筆の粉を馴染ませると共に、余分な粉も取ります。

全ての工程が済んだら、下図と同サイズの和紙の上に、下図が表(鉛筆で塗った側が裏)になるように置き、転写の最中ずれないように上辺を二か所ほど留めます。

 

なぜ四隅全てではなく上辺だけか留めるのかと言うと、

転写の最中も、どの程度下の和紙に転写できているのか、下図とのズレは無いかを、時々下図をめくって確認するためです。

 

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今度は固い鉛筆を用意します。

 

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先っちょはピンピンに尖らせます。

ついでに、これからの転写に備えて精神も尖らせます。

 

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それではいよいよ転写!

先ほどの鉛筆を使って、下図の線をもう一度なぞります。

どこからなぞっても良いのですが、あまりあちこち描いていくと、どこまでを転写したか分からなくなってしまうので、基本的に右利きの人は絵に対して左奥から、左利きの人は絵に対して右奥から描いていくと転写のしこぼしが有りません。

 

なぞるものはボールペンでも鉄筆でも良いのですが、金属が和紙に傷をつけてしまう恐れがあるのであまりお勧めはしません。

はじめての方は赤鉛筆を尖らしたものでなぞると、色が付いているのでどこまでをなぞったかすぐに把握できて便利ですよ。

 

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花一輪をなぞり終えた所でひとまず下図をめくって転写の具合を確認。

 

ふむふむ、濃すぎず薄すぎずのえぇ具合じゃ。( ˘ω˘ )

 

なぞる時えんぴつであっても、あまり力を加えると転写の跡が傷になって和紙に付き、

後々彩色の工程でその傷に絵の具が溜まってしまうので、なぞるちから加減は弱すぎず強すぎず。

 

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後は黙々と単調な作業を繰り返す。セロトニンが脳内で分泌されるので眠くなりますが頑張って!

 

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すべてなぞり終えたら完成っ!!(^_-)-☆

 

でも、終わったと思って下図をお役御免とゴミ箱にポイしないように!

下図は絵が完成するまで置いておきます。

絵を描く工程で、元はどんな線だったか分からなくなった時、線のみで構成されたこの下図が道しるべになってくれます。

 

余談ですが、有名画家の下図もなかなかと高値で取引されるんですよ。

下図は絵の骨組みですので、出来上がった絵からは見えてこない画家の苦悩も散見してて学術的にも価値があるのです。

 

しょーちん。画家の下図を見るのが好き。

よく、画家のたくらみを下図から演繹してほくそ笑んでます。(笑)

 

それでは、ここまで読んで下さってありがとうございます。

次回はいよいよ日本画らしい工程、墨で線を描く骨描き(こつがき)と言う作業に入ります。

こうご期待!

 

 

また、おこしやす つらら庵 ♪

 

〇今日の水墨DEアニメ〇

sin 七つの大罪

なんか巷ではやってるらしいですよ。おっぱい大きすぎの悪魔です。。(;''∀'')

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